測定器と測定治具、2つの役割
レースゲージは 測定器 と 測定治具 という二つの役割を持っています。
自動車のホイールアライメントを正確に測定するには、4輪のアクスルハブの位置関係を水平方向・垂直方向の数値に分解して捉える必要があります。しかし、一般的な車両ではハブにホイールとタイヤが装着されているため、直接角度を測ることができません。そのため、3Dカメラやセンサー方式ではホイールの振れ(ランナウト)を補正することで一定の精度を確保してきました。
しかし近年、高度化した車両では表示分解能に対して公差が広がり、従来方式の精度限界が顕在化しています。
仮想ホイールによる課題解決
レースゲージではタイヤとホイールを介さず、仮想ホイール(ダミーホイール・アライメントホイール) を用いることで精度向上を図ります。
ただし、仮想ホイールは走行用ホイール同様にハブ面を覆うため、これもまた直接ハブを測定できない課題があります。さらに、仮想ホイールが円盤形状ではない場合は振れ精度の検査も困難となり、測定の信頼性が問われます。
マシニング加工による高精度保証
レースゲージの プレミアムアライメントテスター では、仮想ホイールをマシニング加工で製作・精度管理することで測定精度を保証しています。高精度仕様では平行度10μm以下の加工精度を実現。他のすべての部品も同様に精度管理され、繰り返し精度を飛躍的に高めています。
(特許出願・意匠登録済)
本システムの測定精度は、基準(データム)からの幾何公差精度によって得られる絶対的な数値です。測定器の精度 と 測定治具の精度 の両方が重要であることをご理解いただけるかと思います。
正確な測定が走行性能を左右する
正確なアライメントが実現できれば、タイヤにとって最適な条件が整い、走行性能が大幅に向上します。
例えば、トー角の測定器の精度が曖昧な場合、イン・アウト・ゼロの判別が困難になります。仮に±0.5度の誤差があると、表示がゼロでも実際には+0.5度から-0.5度の間にばらつきます。
このように、測定器と治具の精度管理が不十分であれば、表示値そのものの信頼性が大きく損なわれてしまうのです。
実際に「アライメントテスターによって数値が違う」と言われる原因もここにあります。(同一車両での検証による)
環境精度への取り組み
レースゲージは 環境精度 にも着目しています。
アライメント測定時、リフト・スタンド・定盤などの水平精度が低ければ測定結果に影響を及ぼします。
一般的な電子演算式テスターには環境精度を確認する仕組みがありませんが、レースゲージのプレミアムアライメントテスターでは汎用の工業用角度計を併用し、環境精度のチェックが可能です。
分解能0.1度から0.001度まで、用途に応じた角度計を選択でき、測定用の角度計を用いて ホイールアライメントの数値と環境の状態を照らし合わせた確認 が行えます。
さらに、車両設置精度の確認 も可能です。サスペンションブッシュや機構部品のストレスによって生じる微小なズレを確認することで、常に高い再現性が実現します。
絶対値を得ること。それがレースゲージの哲学
信頼できる測定器と治具によって、正確な絶対値を得る。
これがレースゲージが考えるアライメントシステムの根幹です。
レースゲージの優位性
- 測定治具の高精度化による 高い再現性
- 上位モデルは 国際トレーサビリティ体系に基づく精度証明書発行に対応 (研究・開発用途)
- ジオメトリー測定機能を複数搭載
- ポータブル設計 により、工場・サーキット・出張先でも使用可能
- シンプル構造で 高耐久・低故障 を実現
- 導入コストに対して高い収益効果
- セルフ校正可能(年次校正費用が不要)
- 簡単操作で、モータースポーツから修理工場、教育機関、研究機関まで幅広く活用
- タイヤ・ホイールの影響を受けずに高精度測定(ランナウト補正不要)
- 測定時間を大幅に短縮(自社検証による)
- 入門モデルからハイエンドまで拡張対応
- 特注製作にも柔軟に対応
お悩みを解決するアライメントテスター
これからアライメントを始めようとされている方から、長年アライメントを提供してこられたプロショップ様まで。
レースゲージは皆様の悩みを解決するご提案を行います。お気軽にご相談ください。
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